2002年09月29日

姫路に住宅を建てる

02年3月、そろそろ家を建てようという話が家族で持ち上がり、検討し始めました。いろいろ調べるうちに、家を建てることの奥深さに感心したり、溜息をついたりの毎日を送っています。


そこで、一般消費者の立場で、いろいろ調べたノウハウを掲載していきたいと思います。インターネットの常時接続がなかったら、短期間にこれほどのことはわからなかったのではないか?テイクばかりではなく、少しギブもしようということです。


注)私は住宅・建設業会とは一切関係ありません。昔からマイホームを夢見たという住宅マニアでもありませんし、建築士にあこがれていたわけでもありません。ここに書いてあることで、損害や不利益を被られたと言われても私として責任を負えるわけではありません。予めご了承ください。


住宅展示場へ 02.3.2(02.4.21記)


家を建てるんだから、誰かに頼む必要があります。「そんなの大工さんに決まってるじゃん」というかたもいらっしゃると思いますが、我が家では「とりあえず住宅展示場に行こう」ということになりました。


思いついたのは、キャスティ21住宅展示場 と、 神戸新聞ハウジングセンターリバーシティ会場 の2つです。とりあえず、キャスティのほうに行くことにしました。


休日だというのに、人影がまばら。「不景気で住宅を買おうなんて人いないのかなぁ」とか、「展示説明員も暇そうだなぁ」とかいうのが最初の感想でした。


キャスティ21では、本部でアンケートに答えると駐車場の券がもらえるとのことだったので、迷わず本部に。住所、氏名、電話番号や住宅購入予定などの個人情報を書くことに・・。ちなみに、この情報は出展している住宅メーカー共有の財産となるようです。


20棟の建物があったのですが、とくに意味もなく、エス・バイ・エル の建物に。まず玄関が広い。リビングも。「すごいなぁ、広い家だなぁ」と関心しきり。「天井が高い」とか。しかし、人気(ひとけ)もなく静まり返った豪邸は、どことなく気味が悪い感じ。またまたアンケートに答えて、構造の説明を受ける。しかし、何のことやらさっぱりわからない。だって、建築の構造のことなんて、生まれてこのかた一度も考えたこと無かったんだから。


この時の質問たるや、「2×4(ツーバイフォー) とエスバイエルの違いは?」とか、とってもお間抜けでとっても失礼な質問の連発。ま、一般素人はこんなもんでしょう。


で、キッチンとか、寝室とか見せてもらったんだけど、「ところでこの家、いくらなんですか?」と、またまたとっても素人っぽい質問をしてしまった。「x000万円ですね。」(金額が大きすぎたので、ショックで良く覚えていない)


ここで目が醒めた。あ、家って高いんだぁ。自分が今までなんとなく目にしていた住宅のチラシは、ずいぶんお安いものばかりだったことに気がついた。考えてみれば、高い値段を大きく載せたりしたら、そんなチラシ誰も見ないよね。


ローコスト住宅 (02.4.23 記)


エス・バイ・エルの営業マンは、予算の話を聞いて、BXnavi という商品のパンフレットを出してきた。この商品は、お手頃価格で本体価格も表示。ふむふむ、これなら比較的現実的だ。


続けて、ミサワホームの建物へ・・。こちらもやはり豪邸だ。リビング階段か、かっこいいなぁ。でも、ちょっと広すぎて落ち着かないなぁ。とかなんとか言いながら、この日は住宅展示場を後にした。


後日、アイフルホームユニバーサルホーム昭和住宅など、単独でモデルルームを出しているところにも見学に行った。一般に、総合展示場のモデルルームは豪華。これは、他社と比較されて安っぽく見えないようにするため。しかし、現実に建てることのできる家はモデルルームのような豪邸とは限らない。対して、単独でモデルルームを出しているところは、現実的な大きさのものが多い。


アイフルホームは、トステムというサッシメーカーが運営している、フランチャイズチェーン。全国の工務店が参加している。要するに、このあいだまで酒屋をやってた自営業者が、ローソンになるみたいなもん。坪単価26万円台と住宅業界の価格破壊に一役買っている。


このアイフルホームの創業者が独立して起こしたのがユニバーサルホーム。したがって商売方法も商品内容もほとんど同じである。


姫路では、アイフルホームが相新ホーム(展示場は飾磨のミドリ電化の近くと、花田のヤマダ電器の近く)、ユニバーサルホームは、ゼストホーム(姫路バイパスの姫路南インターから南)という地場の会社がチェーンに参加している。


この手のチェーンは他にも、イシンホーム (本部は津山市。加古川の 花工務店 が姫路南店を姫路南インターの南側に出店)、カトランホーム(ホームフジが、花田のヤマダ電機隣に出店)など多数ある。


一方、加古川に本社のある昭和住宅は、稲美町に専用の工場を持ち、部材を一括生産。ローコスト化を図っている。キャスティ展示場の北側に、ローコスト住宅 リアラ の展示場がある。


輸入住宅 (02.5.3 記)


うちの(欧米好きの)奥さんが、「輸入住宅ってどうかしら」とか何とか言い出した。輸入住宅と言えば、安いけど水まわりが日本の規格に合わずトラブったりという悪い印象しか持ってなかったので興味は無かったが、一応調べて見ることに。


そもそも、住宅を輸出したり輸入したりということ自体に違和感があったが、考えてみれば、いいものなら自動車だって野菜だって、貿易の対象になってしかるべき。そういう時代だ。


たとえばカナダは、豊富な森林資源を背景に、木材のみならず住宅を輸出し、これが結構な外貨獲得につながってるようだ。日本は自動車は輸出しても住宅を輸出しているなんて話は聞かない。やはり森林資源が不足してるのか・・?どうもそれだけではなさそうだ。


調べてみると、出てくる出てくる。「日本の住宅寿命は平均26年、欧米の住宅は100年は持つ」とか「地震にも強い2×4」などのキャッチコピーで、「強さ」を前面に出した輸入住宅。


たとえば、加古川の リビングワールド が英賀保駅の近くに、英国式 チューダーハウス のモデルルームを建てている。カナダ式の セルコホーム は、井ノ口の日建住宅が取り扱っている。住友不動産 の企画型輸入住宅 アメリカン・コンフォート なども売れているみたい。こちらは姫路駅南(東延末)に、モデルルームがある。(住友林業 や 住友不動産ホーム とはまた別で、住友不動産本体が販売している。)


輸入住宅といっても、システムキッチンやシステムバス、サッシなんかが日本製で、単に2×4の住宅というだけのものが多い。日本製の2×4住宅でも輸入木材を使うので、輸入住宅といっても特別なものは何もない。


最近では、一般の住宅でも輸入住宅風の外装を選択できる場合が増えている。日本の住宅も、海外の住宅のいいものはどんどん取り入れているので、日本の住宅 VS 輸入住宅というよりも、個別の住宅の違いを見ていくべき。あまり「輸入住宅」というキャッチコピーに惑わされないことだ。


断熱工法 (02.5.6 記)


最近の住宅は、外壁や天井、床などに断熱を施し、熱を逃げないようにして冷暖房効率を高めている。旧来の住宅では、風通しが良いせいで、コタツや扇風機などの局所冷暖房が主流だった。それが、ストーブやエアコンなど、部屋の空気全体を制御するようになると、風通しの良さがデメリットになってくる。


住宅全体を断熱しようと思うと、風通しを悪くする必要がある。そうすると以前は問題にならなかったカビ・ダニの発生原因となる結露(温度差により空気中の水分が水になる現象)を発生させるようになった。この結露が壁の中で起きると、柱が腐ったりする場合もあるから恐ろしい。


これに対して、各住宅メーカーでは通気工法といって、壁の中に水分が入っても外に逃がす工夫を施しているが、この効果について疑問視する人もいる。


こうした内断熱工法(断熱材を柱と柱の間に充填する工法)に対して、外断熱工法をとる住宅(ダイワハウスの クオレスト など)が増える兆しがある。外断熱工法というのは、建物の外周部を断熱材で覆い結露を防ぐ。また、配管やコンセントの設置工事の際に、断熱材の切り欠きをする必要がないため、断熱工事が確実で、断熱効果も高いとされる。


欧米では外断熱工法は常識で、日本の内断熱工法は 欠陥住宅だと主張するグループ もいる。木造建築については内断熱でもいいという説や、一長一短あるという説、姫路のような温暖な地域では大差ないという説など、利害も絡み合って(?)いろいろな説がある。


実際に住宅を建てる場合は、こういう動きを知った上で、実績のある内断熱工法でいくのか外断熱工法でいくのか見極めたい。


高気密高断熱 (02.5.6 記)


日本人の特徴なのかどうなのか、80点より90点、90点より100点が好き。基本的に完璧主義の傾向が強い。これまで散々風通しのいい寒い家に住んでいても、今度は断熱性だとなると、一転して、断熱性能を競い、その断熱効果を上げるために気密性(風通しを悪くする)が必要となり、その完璧さを競うような住宅のオンパレードだ。


従来の木造住宅は、木材の原木をそのまま使っていたが、隙間風を良しとしない風潮から、近年では精度が要求されている。これにより、年月とともに自然に変形する原木(ムク材)よりも、集成材 を使うほうが施工がラクという状況に。しかし集成材には接着剤など人体に有害な化学物質が含まれていて、これが、シックハウス(病気の家)の原因となっている。一旦発生した化学物質は、風通しが悪いので外に逃げずに家の中にこもってしまうのだ。そこで登場するのが、24時間換気システム。


24時間換気システムとは、家の換気を窓や局所的な換気扇に頼らず、完全に機械でコントロールしようというもの。高気密高断熱の住宅には、欠かせないものとされている。湿度を一定に保ったり、冷暖房もすべてコントロールするような高機能なものもある。


24時間換気システムを稼動中に、一旦窓をあけると、再び窓を閉めても元の状態に戻るのに2時間ほどかかってしまう。したがって、それこそ「24時間」窓を開けられないシステムなのだ。システムによっては、電源スイッチが無いほどの徹底ぶりだ。


日本は古来から、夏は暑く、冬は寒くという四季折々の過ごし方をしてきた。この高気密高断熱+24時間換気システムというのは、従来の伝統をかなぐり捨てて真正面から挑戦するようなシステムだ。


当然のことながら高気密高断熱+24時間換気システムの住宅のカタログには、いかにこのシステムがすばらしくて、健康に良くて、省エネになるかといった美辞麗句が書き連ねてある。また、2×4や外断熱工法をとる住宅は、高気密になりやすく、24時間換気システムが必要になる場合が多い。確かに病人にはいいかもしれないが、こんな温室のようなところで育った子供は、いったいどんな人間に育つんだろうか?


中気密中断熱の、もう少し普通の家のほうがいいような気がするが・・。


自然住宅 (02.5.8 記)


外断熱工法の住宅をインターネットで探していたところ、ある工務店のホームページに巡り会った。加古川の 大工産。この家はまさしく外断熱工法で高気密高断熱なのだが、大げさな24時間換気システムはついていない。一応(?)自動換気システムはあるものの、換気は窓を開けて行ってくださいとのこと。断熱性のさほどない自然の木で構造を造り、その外側をすっぽり覆って断熱している。自然の木を使っているので化学物質の換気に神経質になる必要はない。また、この家は内装というものがなく、構造材の木材が剥き出しになっている。内断熱なら、こういうことは無理だろう。


加古川の事務所に行くと、ちょっと遠いですがといって、自然住宅の展示場(兼、社長夫妻の仮住まい?)に連れて行ってくれた。場所はほぼ小野市との境というとんでもない田舎。気温も姫路の都市部より低かった。住宅そのものも確かに自然住宅だったが、周囲は、それ以上に自然そのものといった場所。


個人的には、中の雰囲気は無印良品みたいでとても好ましく感じたが、外観がゴテゴテしていてよく理解できない。外観ももっとシンプルにすれば、まずまずかも・・。が、価格はやや高め。もっとも、この手の木の家が好みというなら納得できる価格だろう。そもそも外断熱工法の家は、現時点ではまだまだ高価だ。


注意点は、いくら家自体が化学物質を持っていなくても、搬入家具が接着材をいっぱい使った集成材を使っていれば、換気に気をつかう必要があること。またビルダーは「冬、木のぬくもりが・・」とか「夏、木の家はひんやり・・」と盛んに説明してくれるが、エアコン大好き人間が生活スタイルを変えずにその良さを享受できるかは疑問。「自然と過ごす」「自然に過ごす」というコンセプトに共感できなければ、ちょっと変わった家というだけの住みにくい家になるだろう。


間取り (02.5.9 記)


間取りというのは、誰が決めるのか?建築士か?それとも施主(そこに住む人)か?はたまた住宅メーカーか?


工務店に頼む場合は白紙の状態から施主が考えることが多いようだが、住宅メーカーに頼む場合は、企画型フリープランといって、何種類かの決まったパターンから選択したり、間取りを考える上でのベースとして、プラン集を用意している。


私の場合、一時期、中庭に凝っていた。限られた敷地条件で灯りを採る工夫をしていたためだ。しかし途中で条件が変わり、その必要がなくなったのだが、今から振り返って考えると、あまりコストパフォーマンスは良くなかったと思う。コストのかかる外壁材や断熱材を、中庭部分にも余分に貼らなくてはいけないからだ。


費用面では、総2階建てで(上から見て)正方形の家がベスト。表面積が少なくて済み、屋根の形も単純。構造的にも、もっとも強度があり、雨漏りの心配も少ない。強度面でも最高。


さらに強度面から言えば、あまり大きな部屋がなく、かつ1、2階の部屋の壁が同じ位置にあるのが良い。吹き抜けは無いほうがよく、階段も建物の中ほどが良い。もちろん最低限の強度は必要だが、強度がすべてに優先するわけでない。


自分であれこれ考えるには、イエスマイハウス という家づくりのフリーソフトが便利。間取りができたら、家の形が3次元でも見ることができる(本サイトトップの図)。こういうもので、自分なりにあれこれ考えたあと、住宅メーカーの間取りプラン集を見ると、やはりよくできているなぁと感じる。(首を傾げたくなるものもあるけど・・。)とくに理由が無い限り、住宅メーカーのプラン集をベースに、最低限必要な個所だけを変更したらどうかと思う。住宅メーカーに頼むなら、それが最も確実で安全。


もし、かなり突飛な間取りを考えているなら、建築士探しから始めたほうがいいかもしれない。


坪単価 (02.5.11 記)


坪単価という言葉がある。本体工事費を、各階の床面積合計坪数で割った値のこと。坪単価40万円ということは、40坪の住宅なら40万円×40坪=1600万円ということだ。


坪単価19.8万円というものから70万円以上など、さまざまなものがある。しかし、この数字だけで安い高いと一概に言えない。坪単価というと、住宅の値段は広さに比例するんだなと勘違いしそうだが、そうではない。システムキッチンや、ユニットバスなど、一軒の家に必要な設備の値段は、小さい家でも必要。したがって、小さい家のほうが一坪あたりの原価は高い。また、屋根裏もどきの3階建ての総床面積の坪数で割ったりするので、そういう場合も要注意。


住友不動産のアメリカンコンフォートの住宅展示場には、「坪29.8万円~」と書いてあるが、坪29.8万円は 70坪の時だけだそうだ。


もうひとつ注意したいのは、カタログやモデルルームにはついているのに料金は別になるオプション料金なるものが多いこと。ベランダがオプションとか、網戸がオプションなどというものもある。また、一般的には部屋の照明器具やカーテン、エアコンなどもオプション。決して坪単価に坪数をかけた金額ですべてが揃うわけではない。


ここまでが、本体工事費の話、まだまだある。こちら に、坪単価57万円で42坪の家を建てたときの例がある、57万円×42万円=2,394万円かと思いきや、総額は3,419万円と、何とさらに1,000万円以上かかっている。内訳は、本体工事費の消費税120万円と、本体工事費以外に900万円。場合によってはかからないものも含まれるが、土地の条件によっては土盛をしたりと、もっとかかる場合もある。


ホームセンター (02.5.12 記)


最近、薄々気づき始めた事は、住宅展示場のイメージを決定付けているのは、家そのものよりも、カーテンや家具などの装飾品。さらに門柱やウッドデッキやガーデングッズなど。家の本体価格に含まれないもののウェイトが非常に高い。たとえ新築するのであっても、趣味的なものは家そのものよりも、その周辺に手を入れていったほうが合理的な気がする。住宅メーカーや工務店には、とにかくしっかりとシンプルなものを建ててもらえばそれでいいのではないか?枝葉末節で意味不明の装備、虚飾に彩られた展示場やカタログを見ているとついついそんな気分になる。


今日は日曜日なので、近くの ホームセンター・コーナン 今宿店に行った。普段、洗剤などの日用品しか買わないんだけど、家に興味を持って観ると、いろいろ目に付くものだ。たとえば、塀や外壁の資材(レンガやブロック)なども売っている。目についたのは、ウッドデッキの自作キット。ノコギリ無しで組み立てるだけだそうだ。この手の自作式ウッドデッキを、ネット販売する業者もある。クロスフェンス付きウッドデッキで、送料込36,620円からある。


今日買ったのは、温湿度計(サーモ&ハイグロメーター) 880円なり。これまで、湿度について無頓着だったので、少し勉強しようと思って買った。人間が蒸し暑いと感じる湿度は80%以上なのだが、湿度60%~80%でカビやダニは生育する。つまり、人間が蒸し暑いと感じていなくても、湿度が60%を超えた状態が続けば、カビやダニが発生する率が高くなる。また、1日の水蒸気量はだいたい一定しているが、水蒸気量が一定なら温度が低いほうが湿度は高くなる。従って、夜のほうが昼よりも湿度は高くなる。


購入した温湿度計で早速、現在住んでいる賃貸ハイツの環境を調べてみた。今日は天気がいいので窓を開けてみた。居室内で計測すると、湿度60%。これに対し、浴室で換気用窓(上部が少し開く窓)を開けた状態で計測したら湿度66%(天井換気扇は停止)。この状態が続くようであれば、我が家の浴室は、カビが生えてもおかしくないということになるが・・。


まさに、天井にカビが生えている(笑)。試しに天井換気扇を動かしたが65%にしかならなかった。換気用窓が小さく、開度が少なすぎるのに対して、換気扇の能力が不足していると思われる。


居室内のほうが湿度が少ないので、実験的に浴室の入り口を開けてみた。(水蒸気が居室に廻ってしまうので、本来こんなことはしてはいけない。)しばらくすると、湿度は64%まで下がってきた。なんとなく、水蒸気の動きがわかってきた気がする。確かに人間の皮膚感覚に頼ると、こういうことは全くわからない。なにせ相手は目に見えない。(水蒸気は気体になっている水のことで、目に見えない。霧状になって目に見えているのはあくまで液体の水であって水蒸気ではない。)


こうしたことから、ハンディタイプの除湿機の必要性を感じた。除湿機の湿度設定を60%にして置いておけば、カビが生育しにくい60%まで湿度を常に落とすことができる。また、結露発生時の温度を示す露点は、室内空気の温度と湿度の関係で決まるが、露点温度表 によれば、60%に湿度を維持していれば、室内空気の温度と対象物(たとえば窓)に7~8度の温度差がないと結露しない。これが湿度80%だと、3~4度の温度差で結露してしまう。


いずれにしろ、浴室をはじめ水蒸気が発生するところでは、(換気能力があれば)換気して水蒸気を外に出すこと。そうでなければ(我が家のように)湿度が高い状態が保たれたり、水蒸気が他の部屋に流れてしまう。


住宅を検討する場合、展示場めぐりのついでにたまにはホームセンターにも寄ってみてはどうだろう。


土地探し (02.5.19 記)


姫路に住宅を建てるというからには、姫路に土地がなければならない。なければ、買う(または借りる)しかない。不動産屋さん(例えば、こちら)をあたることになる。また、住宅メーカーで土地を探してもらうという手もあるようだ。


土地が40坪だったら、建ぺい率60%で、2階建てで48坪の家が建つ可能性がある(40×0.6×2=48)。姫路市内の土地は、結構高い。40坪で1,000~2,000万円って感じ。しかも安いものは、建築条件付なんてのが多い。3ヶ月以内に建築請負契約をすることを条件に、土地を売るというもの。建築するのは、土地の売主か代理人で、そこで注文住宅を建てることになる。


3ヶ月で建築請負契約が成立しなかった場合、土地の契約も白紙撤回。契約金は全額返ってくる。


建築条件無しの土地を持っている人は、住宅メーカー数社に見積もりをとって、安いところに発注したりできるが、建築条件付だと発注先が決まっているのでそういうわけにもいかない。割高と感じたり、内容が不満でも住宅だけを他社に乗り換えられない。武器は土地を含めた白紙撤回だけ。したがって、事情により住宅建築を急ぐ必要がある場合は、業者から足元を見られる恐れあり。数社に見積もりをとってると、「あれ変だな?」「ちょっと高いな?」と思うことでも、1社とだけ打ち合わせていると、「こんなもんかな?」などと勘違いしやすい。


また業者からすれば、土地の値段を安く設定しておいて住宅で儲けることも可能。「フリープランと書いてあるけど、選べるのは外壁の色だけだった」といった、首をかしげる話も小耳に挟む。土地を含めて、いつ白紙撤回しても構わないというスタンスがなければ、手を出さないか、むしろ土地付き分譲住宅を探したほうがいいかもしれない。場合によっては土地付き分譲住宅と大差ないようだ。


インターネットショッピング (02.6.2 記)


昔はインターネットでショッピングと言えば、パソコンを買うぐらいだった。ところがいまや、買えないものがないほど、いろんなモノが買えてしまう。エス・バイ・エルでは、住宅まで販売している。


オンラインショップモールで有名な、楽天 でこいつを売っている。商品名「Sum@i21(すまい21)」。規格型で28~56坪まで。40坪タイプ で、1093.4万円(坪単価 27.3万円)と割安。24時間計画換気システム(3種)やマルチメディア配線が標準で付いてくるし、ローコスト住宅ではオプションになることもある、階段下収納や2階トイレ、バルコニーも標準で付いてくる。インターネットを最大限に利用することにより、営業経費を削減。割安感を出している。


大手住宅メーカーは、商品企画と営業がメインの仕事で、実際の建築は専門業者に委託するケースが多いので、営業経費の削減はコストダウン効果が大きい。住宅資材を一括に仕入れてスケールメリットを出す一方で、営業経費を削減すれば、理論上は一般工務店よりも安く建設することが可能な気がする。相談事はインターネットメールで答えてくれるとのことなので、通常の営業マンよりも、顧客にとっては好ましく感じる人さえいるのではないだろうか。


興味を持ったので、早速 こちら から資料請求したところ、1~2日でカタログが届いた。


住宅完成保証 (02.6.5 記)


地元の工務店に頼みたいんだけど、いまのご時世、その工務店がいつ倒産してもおかしくないと感じることがある。その安心のためだけに、割高だとわかっていても、住友林業 や 三井ハウスなどの木造軸組工法の住宅メーカーに依頼する人もいると思う。


確かに優秀な営業マンやデザイン提案などの付加価値がつく場合もあるだろうが、実際に造るのは地元の工務店だったりするから、何となくもったいない気もする。


その点、同じ工務店でも アイフルホーム のようなフランチャイズに加盟していて、そのフランチャイズの商品を依頼する場合は、完成引渡保証システム がついている場合がある。フランチャイズの場合、アイフルホームXX店となっていても、実際の契約締結先は地元の工務店なので、その契約締結先が倒産した場合、建築途中の工事はストップしてしまう。


そこで、フランチャイズ本部であるアイフルホームテクノロジーズ(実際には、あいおい損害保険 と提携)が完成保証書を発行し、万一の時は別のアイフルホーム加盟店に残りの工事を依頼する。


また、フランチャイズ加盟店以外の工務店でも、例えば(財)住宅保証機構 の住宅完成保証制度 に登録している加盟店(例えば、山吹のモリシタハウス)が建築途中に倒産した場合、同じ機構に登録している業者に残工事をやってもらえる。ただし、こちらは施主に数万円(保証内容による)の負担が発生する。


大手住宅メーカーの営業マンにフランチャイズ加盟店や工務店は確かに安いけど、いざというときはどうなんでしょうね?と言われたことがあるが、大手住宅メーカーだって、いまにもつぶれそうな(?)ところがいくつかある。ここは冷静に、住宅メーカー、フランチャイズ加盟店、工務店(+完成保証金)それぞれの見積もりを比べて、依頼先を検討すべきと思う。


地価下落 (02.9.22 記)


土地の値段がどんどん下がっている。12年間連続で下がっているのだが、これまで姫路ではさほどでもなかった。ところが去年から今年にかけては、8%も下がっている。(国土交通省のデータ


明石、加古川あたりになると12~14%も下がっている。いま、「都心回帰」が言われていて、「職住接近」「マンションブーム」なのだ。12年前までは、地価は上がるのが当たり前のいわゆる「土地神話」があった。だから、必要でない土地でも持っていれば高く売れた。企業が使ってもない土地を保有していたのは、「売る必要がない貯金みたいなもの」だったからだ。


ところが、こう毎年土地の値段が下がると、必要もないのに土地を持ちつづけることはリスクになる。「どうやら土地神話も崩壊したのね。今後、土地の値段が再び上がることもないかもしれない。」ということが企業にも浸透し、売り始めた。


企業が昔から持っている都心の一等地(ばかりとは限らんが)がどんどん売りに出され、マンション建設ラッシュになった。通勤時間もかからない都心のマンションがブームになり、相対的に通勤時間のかかる不便なベッドタウン(例えば、東京のベッドタウンの木更津や、阪神間のベッドタウンの加古川)の住宅地の値段が下落した。


そもそも、少子化のために日本の人口は2007年以降減少に転じると言われている。人口が減るのに、住宅の需要が増えるわけがない。減るのである。ということは、住宅地の需要も減る。


つまり、今後とも住宅地の地価は下落が続く。20~30年かけて、半値まで下がると言う人もいる。


家を建てることがいますぐ必要なら待てないが、慌てる必要がない人は、じっくり検討しても損することはない。去年1000万円した土地は、今年は920万円まで下がっている。


また、別に一生賃貸だから悪いというわけではない。賃貸住宅には普通預金と同じく「流動性」という優れた特性がある。変化の激しい時代にはピッタリだ。


  



Posted by miki  at 00:00Comments(0)